スイート ジャッジメント 番外編
「ごめんね。あいつらの馬鹿騒ぎに巻き込んじゃって。部活ばっかりやってたから、なくなって寂しがってんだよね。まだ皆で、騒いでいたいの。
うちの学年の奴らは、みんな桜庭の事心配してたから、桜庭ととわに構いたいの。やり方アホだけど、桜庭にとわと仲直り出来て良かったねって言いたいの」

 馬鹿な奴らばっかりでごめんね。と、ちぃちゃんは苦笑いした。

「とわは何にも悪くないよ。元はと言えば桜庭が悪いんだから。来るもの拒まず付き合ったりなんてしたから、付き合うのも順番待ちみたいな空気になってたの。でも、あいつ去年の春頃から全部断って、とわに構いだしたから」

 ちぃちゃんはため息をついて続けた。

「さっきの子もね、去年桜庭に告って振られてんの。だから、本当に単なるやっかみだと思う。
とわは可愛いよ。そりゃ派手か地味かで言ったら派手じゃないけど、それと可愛いは別の話でしょ。それにあの手のタイプは桜庭が誰と付き合ってても粗探しするから。
桜庭はとわが居ないと表情違うからね? あいつ、通常モードと戦闘モードの他に、とわ限定ラブラブモード搭載してるから」

 ……なにそれ、とちぃちゃんを見てしまう。

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