溺れろ、乱れろ、そして欲しがれ
薄暗がりの車内。

それでも東雲さんの表情は分かる。

「好きだと言った男の前で、他の男の電話に出る。会いたいなんて甘い声まで出して。」

「なにを、、、。ちゃんと確認してから電話に出たのに。」

「確認されて、嫌だと言えるか?」

「そんなこと、、、言われても、、、」

「困れよ。迷え。悩め。俺のことしか考えるな」


無理矢理に引き寄せられて、激情のままに奪われる唇。

触れた手が唇が、吐息までもが嫉妬に狂う

ふと緩んだ唇から、電光石火の如く吐き出された言葉。

「行かせない」

お願い、、、

もう、やめて、、、

これ以上、私を乱さないで。

引き返せなくなる前に、お願い許して、、、

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