溺れろ、乱れろ、そして欲しがれ
その日、何度も東雲さんから着信があった。

でも、出れなかったんだ。

何を言われるのか考えただけで苦しい。

だって、昨日何度も求めあったのに、私は好きだと何度も言ったのに、、、

東雲さんの口からそれを聞くことはなかった。

それが答えなんだと理解した。

じゃあ、どうして私を抱いたの?

なんで振り払ってくれなかったの?

聞きたいことは山ほどあるのに、何一つ解決出来ないのは、私が臆病で自分勝手だから。

今なら言える。

本当はずっとずっと前から好きだったこと。

誤魔化し続けて、真実から目を背けていたことも。

恋愛って、こんなに難しかったんだ。

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