もう、限界だから。〜両片想いの溺愛同盟〜
『こんな無理矢理なことして、楽しいですか?』
ちゃんと敬語は使っているけれど、鋭く先輩を睨み、圧をかける健斗。
『……ちっ、お前らうぜぇな』
結局先輩が折れ、図書室から去っていった。
『大丈夫か?』
お礼を言おうとしたら、その前に健斗に心配の声をかけられ、驚きながらも私は無理矢理笑顔を浮かべた。
『ごめん……大丈夫、助けてくれてありがとう』
それから何事もなかったかのように、落とした本を拾うため、健斗から離れようとしたら……頭の上に手を置かれる。
『震えてる。怖かったんだろ?』
健斗はそう言って、周りの死角になる棚の一番端に移動してくれて。
私はそこで初めて涙を流した。
怖かった、本当に。
男子に力なんて敵うはずない。