もう、限界だから。〜両片想いの溺愛同盟〜
『男子に絡まれる理由、お前わかってねぇの?』
『う、うん……それは永遠の謎かな』
思っていることを素直に話せば、突然健斗は笑い出した。
図書室だから声は抑えていたけれど、目を細めて笑っていて。
見た目のクールな健斗とは違い、笑顔は幼くなって、不覚にもドキッとしてしまった。
かわいいと、思ってしまった。
『ははっ、お前ってバカなんだな』
『ば、バカ……!?』
初めて健斗の笑顔を見て、ドキッと胸が高鳴った直後にバカと言われてしまい、どう反応していいのかわからなくなってしまう。
結局バカと言われた理由はわからなかったのだけれど、その日から健斗と私は話すようになった。
話してみれば予想以上に話しやすくて、絡みやすくて。
友達だって思えるほど仲良くなるのに、そう時間はかからなかった。
それから、健斗と仲良くなっていく度。
健斗の表情を知っていく度。
もっと知りたいと思い、ドキドキする気持ちにも気づいていって。
周りから『仲が良くて羨ましい』って言われると、私だけしか知らない健斗の姿もあるんだと思い、嬉しくなった。
もちろんこの気持ちは誰にも口にできなくて、胸に秘めたままだけれど。
今は健斗の隣で、仲良くできるだけで十分だった。