もう、限界だから。〜両片想いの溺愛同盟〜

「用事があるの？」
「唯香も俺も、行かない」

「私も？でも、行くって言ったから健斗が無理なら私だけでも……」

「俺が行かせるわけないだろ」


健斗が、私を睨むように鋭く視線をぶつけてきた。
行かせるわけないって、どうして？



「そんなこと言われても、私は行くよ？」

「絶対に無理。そんなに行きたいなら、今から唯香を家に連れ込んで閉じ込める」

「なっ……！？」


今、すごい発言を健斗はした。
私を閉じ込める……？


「そんなひどいこと、健斗ができるわけない」
「ならしてやろうか？」


健斗が、笑った。
冷たく嘲笑うかのような、どこか怖い笑み。