もう、限界だから。〜両片想いの溺愛同盟〜

耐えられなくなるって……キスも全部？

それは、特別な存在だから？


「……へへっ」
「何いきなり笑ってんだよ」

「ううん、別に。なんでもない」


ちょっとだけ、優越感。
健斗は私を、特別な存在に見てくれてるって。

友達という響きよりも、良い気がした。


「嬉しそうな顔」
「うん、嬉しい」

「それはなんでだよ？」
「……秘密」


好きだからの一択しかないから、簡単に言えるはずなかった。

だって両想いとはまた違う。


私のほうがずっとずっと、健斗のほうが好き。
だから好きと言っても、健斗を困らせるだけだと思う。