もう、限界だから。〜両片想いの溺愛同盟〜
*
「唯香、どういうこと!?
ちゃんと説明して!」
「いつの間に付き合ってたの!?」
教室に着けば、視線から解放される。
そう思っていた私は、本当に甘い考えの持ち主だったと思う。
まさかここにきて、今度は教室のみんなから質問攻めをされるだなんて。
教室に入るなり、中にいる人たちのほとんどから視線を向けられた。
さらに席に着いた途端、まずは美玲がやってきて。
かと思えばあっという間に女子たちに囲まれてしまった。
「お、落ち着いて」
「落ち着けるわけないでしょ!?いきなりふたりで登校とか、影で付き合ってたなんて……!」
美玲の目には、驚きと喜びに近い感情が含まれているようで。
今も何やら興奮していた。