もう、限界だから。〜両片想いの溺愛同盟〜
「えっ、ちょ……」
思わず反応したら、健斗はそのコップをソファの前に置かれた小さなテーブルの上に置いた。
「健斗?」
「気に食わねぇな」
「えっ?」
ようやく健斗が私のほうを向いた。
まっすぐ見つめてきて。
その真剣な瞳に、私は息を呑む。
「じゃあ、望み通りにしてやろうか?」
「な、何言って……」
「恋人気分、なりたいんだろ?」
健斗の手が、私の頬に添えられて。
何気なく呟いた言葉が、どうやら健斗にスイッチを押してしまったらしい。
「ち、違……そういう意味で言ったんじゃなくて……」
「まあ、唯香にそのつもりがなくてもするけど」
「え……」
健斗がふっと、小さく笑う。
どこか意地悪そうにも見える笑い方。