もう、限界だから。〜両片想いの溺愛同盟〜



「泣きやめ、目腫れるだろ」

優しい声音。
だけど、それも私の機嫌をとるため?

泣き止ませるため?


そう考えたら悲しくて、さらに涙がこぼれ落ちてしまう。


いっそのこと、好きだって言ってしまおうか。
そうすれば健斗は、私から離れる?


だけど友達関係ではいたい、だなんて。
わがままな私。


「……ほら」


健斗がぎゅっと、また私を抱きしめた。
健斗の胸元で、しばらく泣き続けた私。



「うう……」
「悪かった。無理矢理すぎたな」


そんな優しくされても困る。
どれが健斗の本心だなんてわからない。


しばらくのまま、泣き続けていたけれど。

泣き止んだ頃には疲れてしまい、さらには寝不足も重なったため、頭がズキズキと痛み始めて。


それから逃れるかのように、私は気づけば意識を手放していた。

< 96 / 269 >

この作品をシェア

pagetop