リアル人生ゲーム(裏)
「どういうこと?」
抱きついてきた未知瑠に尋ねるが、うーん?と考え込むだけで分からない。
私と未知瑠、立て続けに同じマス目にきた。
もうゴールは目の前だ。
どちらも3億円の次のマス目に進み、そこで【6マス進め】と自動的に進まされる。
これって__?
顔を上げると、ちょうど亮平がサイコロを放ったところだった。
③だ。
3つ進むと【4マス進め】と出たらしく、やっぱり3億円の次のマスに止まる。
そして、またマス目から文字が__。
「やっぱり」
私が呟くと「なにがやっぱりなの?」と未知瑠が言う。
「まだ気づかない?3億円なんて、取れないのよ。だって、サイコロ投げても届かないんだもん。3億円の手前のマスは全部、同じところに進まされる。私と未知瑠が止まった【6マス進め】に自動的に行かされるの」
「うそっ」
「もう!なんで双眼鏡でちゃんと見ないのよ?」
「だって、3億円が目に入っちゃって。なんか、他にも気になる目が__」
「これは仕組まれてるな」
いつの間にやってきたのか、彰もやっぱり同じ道を辿ったようだ。
1つのマス目に4人は厳しい。
でもさらに、2人、増えることになるだろう。
結局、私たちは全員が3億円を通り越し、同じマス目にたどり着いたのだった。