リアル人生ゲーム(裏)


「どういうこと?」


抱きついてきた未知瑠に尋ねるが、うーん?と考え込むだけで分からない。


私と未知瑠、立て続けに同じマス目にきた。


もうゴールは目の前だ。


どちらも3億円の次のマス目に進み、そこで【6マス進め】と自動的に進まされる。


これって__?


顔を上げると、ちょうど亮平がサイコロを放ったところだった。


③だ。


3つ進むと【4マス進め】と出たらしく、やっぱり3億円の次のマスに止まる。


そして、またマス目から文字が__。


「やっぱり」


私が呟くと「なにがやっぱりなの?」と未知瑠が言う。


「まだ気づかない?3億円なんて、取れないのよ。だって、サイコロ投げても届かないんだもん。3億円の手前のマスは全部、同じところに進まされる。私と未知瑠が止まった【6マス進め】に自動的に行かされるの」


「うそっ」


「もう!なんで双眼鏡でちゃんと見ないのよ?」


「だって、3億円が目に入っちゃって。なんか、他にも気になる目が__」


「これは仕組まれてるな」


いつの間にやってきたのか、彰もやっぱり同じ道を辿ったようだ。


1つのマス目に4人は厳しい。


でもさらに、2人、増えることになるだろう。


結局、私たちは全員が3億円を通り越し、同じマス目にたどり着いたのだった。


< 48 / 265 >

この作品をシェア

pagetop