思いは海の底に沈む【完】
「だから、美里ちゃんは黄色が一番お似合いよ」

「え、これ…アクセもくれるんですか?」

「もちろん!このドレスがね、あなたに着て欲しいって」

「乙羽さんずるい!私のも」

「はいはい、待っててね」




あれから体調もすっかり回復して仕事も順調だった




休憩室は広めなんだけど

今日だけは服のハンガーで埋め尽くされていた

乙羽さんが役者の女優さんにお洋服をプレゼントしていた



着て嬉しそうにはしゃぐ女の子達…

可愛いな…




『まるで中世のお貴族様みたいですね』


お貴族様は暇を見つけては好きな服を新調していた

きっとお貴族様のドレスはクローゼットいっぱいだったんだろうな。
その場所はキラキラしてたんだろうな。
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