思いは海の底に沈む【完】
ホテルから近くのファミレスに入って柊さんは泣き止むのを待っててくれた




『柊さん、ありがとう』

「切実に筋肉を鍛えるべきです。いちいち私にもたれ掛からないでください。迷惑です」

『ごめん。柊さんって体が引き締まってるからもたれ掛かかるとなんか暖かい気持ちになるんだよね』

「私を布団か何かとお思いか!もう助けません!」

『でも助けてくれるんでしょ?いつも柊さんはヒーローみたいだね
きっと乙羽さんのヒーローなんだろうな』

「いいえ。お嬢様のヒーローは旦那様です」



柊さんは淡々と言う

お嬢様のヒーローは…。




『ねぇ、柊さんは俺の何を知りたいの?』

「ぶっ」
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