思いは海の底に沈む【完】
柊さんは飲んでるコーヒーを噴き出してしまった



『ごめん。緑川さんが俺の事を嗅ぎ回ってるって。今回のお礼に答えられる範囲で答えようかな、と』

「家族構成は?」

『企業秘密』

「じゃあ、恋人の素性は」

『それも秘密』

「…。じゃあ、住所は」

『それは会ったばかりの人に教えられないよ。ごめんね』

「今日のお礼をしてくれるんじゃなかったんですか?」

『もうちょい答えやすい質問とかないの?
そんなプライベートはガッツリ教えられないよ。俺一応芸能人なんだもの』

「…もういいです」

『え~?質問終わり?じゃあ助けてくれたお礼は今日俺の奢りって事で』

「仕方ありません。手を打ちましょう」



ファミレスの外に出るともう夜明けだった


このまま会社に行って仮眠室で寝ようっと
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