思いは海の底に沈む【完】
それは事実だった


俺は美代子さんや太一に関係を迫られるのに俺の中ではなにも感じない

不快感しか感じない








帰ると美代子さんは泣いていた

ソファはハサミを突き立てられ
羽毛が散らばる


「どうして?私は醜くないわ
なんで?みんな捨てるの?
捨てないで…お願い、行かないで…」

『美代子さん。俺は美代子さんを一人にしない。ここにいるよ』




背中をさすり優しく抱き起こす

「湊!遅い!どうしていないの?」

『仕事が長引いたんだよ。でも、遅くても俺は帰ってくるよ


「湊!大好き!」

『俺もだよ。美代子さん』



美代子さんにキスをした


愛してるを教え込むように満足行くまでキスを繰り返す






今日の夜も長かった
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