思いは海の底に沈む【完】
柊さんは車に乗せようとしたんだけど


こんなに堂々と歩けるのに車に乗るのはもったいなくて渋った



「靴擦れしたら痛いですから!
さすがの私もあなたの靴のサイズまでリサーチ出来ても
足の形までは想定出来てませんよ!」

『えー。大丈夫だよ~。多分!』

「どうなっても知りませんからね!」

『うん。そんなことよりもデートプランはどうなってるの?』

「行き先はここです。これから会食をしながらミュージカルを見に行きます」

『じゃあ、電車乗るの?』

「あなたのせいで必然的にそうなりますね」

『うわぁ~、堂々と電車に乗れるなんて嬉しいな!』

「そうですか?」

『柊さん、早く行こう!』



うきうきした足取りで駅に向かう



こんなに景色が違って見えるんだ

とってもいいな
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