思いは海の底に沈む【完】
お義父さんはつまらなそうな顔をしている

俺目当てだったか



扉を開けて帰るように促す

『そろそろ、俺も仕事なのでお引き取りください』



ところが、お義父さんは俺の腕を掴み扉を閉めた





「君の秘密、美代子から聞いてるんだ」

『ははっそうですか。偶然ですね。
俺もアナタの会社の秘密知ってますよ。タレ込んでおきましょうか!?』

「なっ、そんなもの」

『言っておきますが俺は本気で怒りを覚えていますよ
俺を利用した挙げ句俺の大事な母を騙した
あなたは重大な罪人だ』



お義父さんの手を軽く捻る

『さぁ、お帰りください』

「…チッ」



お義父さんは逃げるように立ち去った
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