狼を甘くするためのレシピ〜*
 大丈夫ならそれでいい。

 彼女のほうから何か言ってこない限り、謎の“知人”について聞くつもりはなかった。

 早速料理を頼み、
「どうですか?お仕事は。慣れました?」
 そんな世間話をしていると、ふいに蘭々が言った。

「ねぇ紗空ちゃん。こんなことを聞いたらいけないとは思うんだけど、燎はモテるでしょ? 紗空ちゃんは気にならない?」

「そうですね。まず、私の場合そもそも、どうして私なんだろう?っていうところから不思議でしたしね」

「またそんな。そんなことはないでしょ、紗空ちゃんみたいに可愛くていい子はそうそういないわよ」

「ありがとうございます、ふふ。でも、なんていうか、心配はないですよ。もし、今後彼が素敵な女性と出会って私がふられちゃうことが仮にあったとしても、でも私は心から彼を愛することができたから、いいかなって思うんです」

 蘭々はうんうんと頷いて聞いている。

「浮気は受け入れちゃうの?」

「いえいえ、それはないですね。私、嫉妬するのは嫌なので彼の愛を分け合う気はないです。だから彼にそういう人ができたら別れます、辛くても」
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