グリーンピアト物語~地底の皇女と地上の皇子~
「貴方が・・・パティーナの・・・」

「はい。随分と年月が経過しているにも関わらず、大変恐縮でございますが。私の娘を返して頂けないでしょうか? ずっと探しておりました、この6年。ちょっと目を離したすきに、誘拐されてしまいまして。手がかりが判らないままでございました。ですが、ここ数ヶ月、雑誌で皇女様を拝見しまして。瞳を見て確信しました。・・・」

「そうでしたか・・・」


 カチャッ。

 後から駆けつけてきた、ジュリアルとマロンディスがやって来た。

 そしてその後にディアンナもやって来た。


 シルビアはゆっくりと、ジュリアルとマロンディスを見た。

 マロンディスはシルビアを見ると、目を見開いた。

「初めまして王妃様・・・皇子様。・・・そして・・・ディアンナ様」

 ジュリアルはシアルビアを見ると、息をのんだ。

 マロンディスは・・・

「シルビア。・・・お前、どうしていたんだ? 」

 突然名前を呼ばれて、シルビアは驚いた目をしている。

「ずっと・・・探していたんだぞ! いったいどこに行っていたんだ? 」

 探していたと言われて、シルビアは驚くより戸惑った目をしている。

「シルビア。・・・俺とパティーナを置いて、どこに行っていたんだ? 」

 
 何を言っているの? 

 まさか・・・

 シルビアは真っ青な顔をしている。

「お母さん、お父さん。思い出しちゃったみたいだよ、全部」
「え? 」

 まさか・・・そんな事・・・。

 シルビアが驚いていると。

「ちょっと、なんなの? あんた」

 ディアンナは、つかつかとシルビアに歩み寄った。


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