グリーンピアト物語~地底の皇女と地上の皇子~
「お前、やっぱりかわいいな。お前も、来たくなったらいつでも遊びに来ていいぜ」

「はい・・・兄貴・・・」


 兄貴と呼ばれると、アディールはちょっと照れた顔をした。



「やれやれ、やっと引退できるって思っていたんだけどなぁ」

 ぼやいているティミスだが、マロンディス達を見ていとても嬉しそうな顔をしている。


「ねぇティミス。もしかして、本当は、こうなる事をずっと予測していた? 」

「え? 」
 
 図星を指され、ティミスはドキッとした目をした。

「ん? 」

 ジュリアルは顔を近づけて、ティミスの目をじっと見つめた。

「ふーん。そっか」

「え? 」

「貴方がお城にマロンディスを呼んだのは、私の傍にいれば、マロンディスは本来の自分を取り戻すだろうって。そう思ったからなのね? 」

 
 な、なに?

 なんでわかったんだ?

 今まで話したことなかったのに・・・。

 ティミスは少し動揺した目をしている。


「なるほどね、王位を継がせるためって言っていたけど。あんな状態のマロンディスじゃ、無理だって思っていたのよね」

「あ、あの・・・。なんで分かったの? ジュリアル」

 ん? と、ジュリアルはティミスを見た。

「忘れたの? 私も、魂の声が聞けるの。だから、貴方の魂に聞いてみたの。やっと答えてくれたわ」

「はぁ・・・そうゆう事ね・・・」

「全く・・・。でも、これで良かったと思う。マロンディス、とっても幸せそうだし。地底の王様の方が向いていると思うわ」

「だよね」

 顔を見合わせて、見つめ合うと、ティミスとジュリアルは笑い出した。



 
< 91 / 101 >

この作品をシェア

pagetop