大嫌いの裏側で恋をする

「……へえ?」

意地悪に片方の口角をあげて、笑う。
私は横目でチラチラと、その表情を眺めて。
そして、今この場に残ってくれた事実に、どうしようもなく胸が熱くなるんだ。

「あ、あの、高瀬さん」
「ん?」
「その……全然今関係ないことから話してもいいですか?」
「いいよ」

ドキドキと、身体中が熱い。
『言えば?』とか『聞いてやる』とか……。
いつも言うのに。
優しい目で頷かれると、どうしたらいいのかわからなくなる。
意地悪な笑顔だけど、どこか機嫌も良さそうで。

「こ、この間の、秋田さんとの飲み会の……日」
「……ああ、うん」

うう、逃げ出したい。
恥ずかしい。
話題に上がることからも逃げたいけれど、それじゃ何も変わらない。
ギュッと親指の爪をスカートの上から太ももにきつくあてる。

「酔い潰れたとこ巻き込んだ挙句、その……心配してくれたのに嫌な態度とってごめんなさい!」

言った! 言えた!
今更感が否めない謝罪だけど、とりあえず頭を下げる。
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