陽空〜甘酸っぱい恋の欠片見つけました~
朔の人気は、絶大。みんな揃ってあ、生島くんだ!生島先輩!って世に言う黄色い声援が送られる。だから私が隣にいるのが気に食わない人達が何度も言い寄ってきたりした生島くんの何?って何度聞かれたことか。半いじめだよね、ほんと。幼馴染がいちゃいけないらなんてルール全くないはずなのに。今年も1年それが続くのかな。


「え、えぇっと」


ほら、また来た。今回は先輩のようだ3年生に囲まれちゃった私はあたふたするしかなくて。「あんた生島くんのとこにいるのやめてもらえるかな」って何度目だろうかこの感じは。今年もまた始まった。


「朔は…幼馴染だし。」


「みんなの生島くんなの、わかる?」



新学期早々やめてもらえるかなこういうことうんざり。離れなきゃダメなのかな…



「先輩達、俺の話してんの?」


朔…こんな時にどうしてくる…分が悪い。
タイミングってもんがあるでしょ。


「嬉しいんだけどさ、俺…こういうの苦手なんだよね。そのさ、いじめみたいなことしない方がいいっすよ?俺して欲しくないっす」


なんて、あからさまな笑顔で…私の肩抱きながら言ったこと、反発してくると思った私はぎゅっと目を瞑った。でも生島くんが言うならそうだよね、じゃまたね。なんて言ってクラスの方へと戻って行った朔は私を見るなり


「わりぃ、俺のせいでだいぶ迷惑かけてるよな。去年もこうだったのか?」


「あほ…来るの遅いわ」


「来てやっただけありがたく思え。」


幼馴染として、言ってくれたんだよねそこが少し複雑。朔、どんな気持ちで言ってくれたの?


それからというもの、朔の過保護が始まったのだった。でもどうしてと聞く度言われるのは幼馴染だから。そこが少し悲しいけど隣にいていいってことでいいですか?
< 6 / 51 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop