君等の遺した最後の手紙は。(仮)

麗鈴祭


「なぁ未侑、今度西久保町である麗鈴祭さ、誰かと行く予定あったりするか?」
帰る用意を終え、さて帰るかとかばんをからったところで希翔くんに声をかけられる。
「ううん、ないよー?」
希翔くんの表情が微かに嬉しそうになる。
「お、そうか!なら一緒行かね?」
「あ、いいよ〜!」
「よし、ありがと。じゃあまたメッセで話そ。」
「おっけ〜!じゃあね!」
「おう、またな!」

やばい。
平成を装ったものの脳内は爆発しそうなほどに弾んでいる。
好きな人と麗鈴祭に行ける!

幸せすぎてもうすぐ死ぬのかもしれない
なんて思ってしまう。

ーー脈アリなんじゃない?
脳内天使の声がする。これは…行けるかも…!
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