約束~悲しみの先にある景色~
「あ、どんなマカロンをプレゼントしたらいいか迷っていて…」
と、私が口を開いたその時。
「ねえ湊(みなと)ー、俺も今困ってるんだけど」
飲食スペースで先程からパソコンを弄っていた男の人が、店員さんに向かって話し掛けた。
「ん?」
首を横に向けた店員さんに釣られて、私もその人の方を向くと。
「今さ、タピオカって黒じゃなくて白いのもあるんだってー。ネットで売られてるんだけど、美味しいと思う?」
黒い髪に赤い色を何本かメッシュで入れているその男の人は、店員さんにそう質問した。
「……」
やけに親しげな聞き方をしているから、もしかしたらこの2人は友達なのかもしれない。
その証拠に、
「伊織(いおり)、此処マカロン店だから。君の店隣よね、早く“パパの手料理”に帰りな」
タピオカの色とかどうでもいいし、何ならカラフルにしちゃえば?、と面倒臭そうに店員さんは答えた。
「おおおおおっ!カラフル!それ良い!カラフルかー、やっぱりピンク入れるべき!」
そして、また一段と騒がしくなった男の人を一瞥して、
「申し訳ありません。…お客様は、マカロンをプレゼントされるのですよね?失礼ですが、明日のバレンタインデーにプレゼントされるのですか?」
一瞬で店員スマイルを口元にたたえ、私に質問してきた。
と、私が口を開いたその時。
「ねえ湊(みなと)ー、俺も今困ってるんだけど」
飲食スペースで先程からパソコンを弄っていた男の人が、店員さんに向かって話し掛けた。
「ん?」
首を横に向けた店員さんに釣られて、私もその人の方を向くと。
「今さ、タピオカって黒じゃなくて白いのもあるんだってー。ネットで売られてるんだけど、美味しいと思う?」
黒い髪に赤い色を何本かメッシュで入れているその男の人は、店員さんにそう質問した。
「……」
やけに親しげな聞き方をしているから、もしかしたらこの2人は友達なのかもしれない。
その証拠に、
「伊織(いおり)、此処マカロン店だから。君の店隣よね、早く“パパの手料理”に帰りな」
タピオカの色とかどうでもいいし、何ならカラフルにしちゃえば?、と面倒臭そうに店員さんは答えた。
「おおおおおっ!カラフル!それ良い!カラフルかー、やっぱりピンク入れるべき!」
そして、また一段と騒がしくなった男の人を一瞥して、
「申し訳ありません。…お客様は、マカロンをプレゼントされるのですよね?失礼ですが、明日のバレンタインデーにプレゼントされるのですか?」
一瞬で店員スマイルを口元にたたえ、私に質問してきた。