迷子のシンデレラ

 智美が今住んでいるアパートに上がって食事を済ませ、琉依を寝かしつける智美の側で二人を見つめる。

「不思議。
 葉山さんがここにいることが未だに夢を見てるみたいで……」

「うん。僕も。諦めないで良かったよ」

 天使の寝顔で眠る琉依の隣で横になる智美へ「こっちにおいでよ」と手招きする。

 彼女を抱きしめて安堵の声を漏らす。

「やっと。やっと捕まえられた」

 智美は顔をうずめて「まだ聞きたいことがあり過ぎて正直パニックで……」と漏らした。

「そうだね。僕がどのくらい君を好きだったのか、懇々と説明しなきゃいけないだろうね」

 意地悪にそう言うとポカンとした顔をして、それから智美は顔を赤くした。


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