愛しい君を殺したのは誰?
突然の死
慌ただしく過ぎる毎日。

年を越してから、一体どれだけ月日が過ぎただろう…

朝、奏と出勤しても、帰りはバラバラなことが多い。

帰って来ても、お互いの部屋を行き来することはない。

休日はたまに一緒に出かけたり、ご飯を食べたりしてたけど…

でも、最近は…

奏は、ずいぶん忙しいみたいだ。

山内先生からの呼び出しがあれば、すぐに出向いてる。

朝でも、昼でも…

そして、夜でさえも…

山内先生が恋愛小説を出せば、当然のように大きな利益が出る。

だからか、会社も、奏も、先生の言いなりだ。

僕のいる部署にも、嫌な噂が広がりだした。

「奏は、山内先生の女になった」

馬鹿な話だ、そんなことある訳ない。

奏は、ただ、純粋に先生の小説を大事に思ってるだけなんだから。

先生を、男として見てる訳ない。

でも…

ある日、突然に、その僕の予想、いや、願いとは裏腹な、信じられない事実が僕に重くのしかかってきた。

奏が、とうとう僕の手の届かない所に行ってしまったんだ…






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