愛しい君を殺したのは誰?
誰かが入って来たんだろうことはわかった。

でも肝心の先生がいない。

『もう全部見たわ、本当に先生どこなの…』

不安を隠しきれない奏。

『まだあるよ、ここ』

僕は、ウォークインクローゼットを指さした。

『でも、こんなところに…』

『全部調べないと』

僕は、ゆっくりと、そのドアをスライドさせて開けた。

極めてゆっくりと…

そのドアが開くのと同じ速度で、それは、現れた。

2度と目を覚ますことのない、苦しみにもだえた顔の山内先生が…







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