愛しい君を殺したのは誰?
季節は足早に過ぎ、先生の三回忌が終わる頃には、奏もずいぶん元気を取り戻していた。

僕らは、自然に結婚に向かって準備をして、それから約半年後に、2人だけで簡単な式を挙げた。

ウエディングドレス姿、先生と結婚した時よりも、ずっと綺麗だった。

やっぱり、まだ実感が湧かないけど、それでも少しずつ、奏の夫になった自覚を持とうと頑張った。

仕事は僕が今まで以上に頑張って、奏は家事に専念して家を守ってくれた。

守るべき人がいると思うだけで、仕事にも前向きに取り組めた。

嬉しい、幸せな毎日がどんどん広がって、僕らに完全に笑顔が戻った。

何があっても、奏を、僕が守る。

悲しませないから、絶対。





< 27 / 58 >

この作品をシェア

pagetop