Open the door -運命の彼は日本代表?-

「瑛人さんは、本気なんですか?」

「もちろん、本気だよ」

1つの傘の下に向き合った私たち。
雨のせいで、シャツの右肩だけが色濃く変化している瑛人さん、もとい瑛人。

シトシトと降っている雨の中に向き合ったままで、さっきから動けないでいる。


蛇に睨まれたカエルってこういうことなのかな。

1つの傘の中で向き合っているせいで、やけに距離が近くって、さっきからドキドキして身動ぎできない。

どうにか一歩だけ後ろに下がってみたら、ふと、背中にヒヤッと冷たいものが触れた。
私が乗ってきた社用車の運転席のドアに私の背中があたったんだ。


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