殺戮合宿〜モンスター〜
そう思っている間に、二階のすべての部屋を探し終えてしまった。


「この階にはいないか……」


二階には男子用の宿泊部屋があるから、いる可能性は高いと思っていたのに……。


すぐに一階へと向かうと、一階と探していた麻由子が途方に暮れていた。


「いた?」


「ううん……」


あたしの問いかけに力なく左右に首を振る麻由子。


「でも、今外から声が聞こえて来たの」


「外?」


それなら男子3人は外にいるんだ。


なんだ、見つかったんじゃん。


そう思って安堵したのもつかの間だった。


外へ向かおうとするあたしの手を、麻由子が止めた。


「……悲鳴だった」
< 97 / 258 >

この作品をシェア

pagetop