模擬彼氏
▼▼▼

そして、それはその日の夜から、始まった。

シャワーを浴びて、部屋に戻ってくると、電話が鳴っていた。

着信画面と見ると、そこには寺原の名前が!


「はい!」

『あっ……俺だけど……』


俺!?

いつも”私”としか言っていなかった寺原から、”俺”!?


「ど、どうしたの?明日の事?」

寺原から電話が架かってくるなんて、余程の伝言なのかしら。

『ああ、いや。用事はないんだ。ただ……』

「ただ?」

『紗雪の、声が聞きたくて……』


ふぁああああああ!

私は、その場にフニャフニャと、倒れ込んだ。


『はははっ。職権濫用ってやつ?紗雪の執事のお陰で、電話番号も知ってるしな。』
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