模擬彼氏
それを聞いて、私はベッドの上で、頭を下げてしまった。

『その後に、お寝坊の誰かさんを、起こしに行く。』

「はははっ……」

そう、私は毎朝。

メイドが身支度の為に、部屋に来るのだけれど、結局それだけじゃあ起きないから、寺原に起こして貰う。

両親には、”嫁に行く前に、寺原を卒業してくれ。”とは、言われているけれど、全くその気はない。


『じゃあ、そろそろシャワー浴びに行くから、紗雪は寝ろ。』

「寝ろって、まだ10時半なのに!?まだ起きてるよ!」

『だから、朝起きられないんだろ?』

いつもと違って、優しくて落ち着いた声。

寺原の雰囲気が違って、戸惑ってしまう。

まるで大人の紳士に、手を引かれているような……
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