模擬彼氏
約束の日曜日。

朝から私は、寺原とのデートが楽しみで、仕方がなかった。


「今日は、どこに行かれるんですか?」

私の身支度を、メイドの祈子が、手伝ってくれる。

「ふふふ。相手が決めてくれるの。」

「相手が?」

祈子が目を、パチクリさせている。

「……お友達と、お出かけになるんじゃないんですか?」

「ああ、あのね……」

そこまで言って、私はハッとした。


ヤバイ……

もう少しで、言ってしまいそうになった。

寺原との事は、”秘密”だって、言われてたんだっけ。


「……友達の行きたい場所に、行こうってなって。」

「まあ。それも、楽しいですね。」

なんとか祈子を切り抜けて、私は身支度を整えた。
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