もののけ会社と甘いキス。

九尾の姿ままだし……。

「俺や雪江が気づいたから
いいものの……あれほど他の奴らと一緒になるなと
言っただろーが?
何故……言うことを聞かない」

ギロッと社長に睨まれてしまう。

「す、すみません……」

あの時に逃げておけば良かったと今さらながら
後悔した。

「まぁまぁ、社長。
彼女は、怖い思いをして怯えているのですから。
小言は、後になさって下さい」

雪江さんが庇ってくれた。

「まったく。ほら……」

社長は、スッと手を伸ばそうとしてきた。
キラッと光る鋭い爪。

ビクッ!!

「キャアッ!!」

思わず悲鳴をあげて力で弾き返してしまった。
バチッと静電気みたいなのが走る。

あっ……また、やってしまった。

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