もののけ会社と甘いキス。

拗ねたのだろうか?

私は、震える身体を落ち着かせるまで
社長室に置いてもらった。

「はい。これを飲めば、少しは
落ち着くと思うわ」

そう言って雪江さんは、
カフェオレを淹れてくれた。

「ありがとうございます……」

温かいカフェオレを飲むと少しずつだが
落ち着いてきた。

落ち着いてきたら、ある疑問を抱いた。

何故、あれだけ悲鳴をあげたり
騒いでいたのに
社長と雪江さん以外しか来なかったのだろうか?

普通なら、あれだけ騒いだら気付いて警備員や
誰かが様子を見に来るはずだが……?

「あの……どうして
あんなに騒いだはずなのに
誰も気づかなかったのでしょうか?」

不思議で仕方がない。

「あぁ、それは……あの子達が
結界を張ったからよ!」

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