もののけ会社と甘いキス。

私がシャワーを浴びている間
雪江さんは、朝食を作ってくれた。

社長は、気に入らなかったのか
キツネの姿になりふて腐れていた。

用意して貰った朝食を食べながら
雪江さんが

「混乱させてごめんなさいね。私も
昨日の夜に聞いたばかりだったから。
あ、もちろん。光……会長には、私の方から
キツく叱っておいたから安心して下さいね?
もう……自由奔放というか、あの人が
絡むと話がややこしくなるから困るわ。
大人しくしててと言ったはずなのに」
 
ブツブツと文句を言う。

「あの……会長は、一体
何をしたいのでしようか?」

社長のため?でも
やっていることは、妖怪の繁栄のためだと
言っていたわ。

「あの人は、ただ息子である社長が
月ノ宮一族の響ちゃんと微妙な関係になっていると
聞いて早くくっつけたかったのよ。
月ノ宮一族と妖怪の社長が結ばれてくれたら
九尾一族も安泰だし……何より
昔のような仲に戻れるから」

「九尾一族も……何人か月ノ宮一族と手を組むのを
反対する者も居たわ。その上に
あの事件が遭ったから距離を置くように
なってしまった。
会長は、それをずっと元に戻したかったのよ。
お互いに助けて合い、いいライバルでもあったから」

「会長自身も響子ちゃん。響ちゃんのお母様と
ライバルであり、いい友人関係を築いていたわ。
でも周りは、それをよく思わなかったから。
せめて息子である社長を……と思ったのでしょうね」

雪江さんの言葉に
会長の想いが伝わってきた。

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