もののけ会社と甘いキス。

ポエム&あとがき。



私の社長様は、輝くような白銀の髪をして
9本の尻尾
そして現在は……。

「響。助けてくれ……」

社長の悲痛の叫びが聞こえてきた。

私は、慌ててキッチンからリビングに
顔を出すと社長は、子ギツネの姿になっており
1歳になる息子の仁が上に乗っかられて
押し潰されていた。

「あらあら……仁ったら」

どうやら触り心地のいい社長のキツネ姿が
お気に入りのようだ。

子守りに積極的に参加してくれるのだが
若干おもちゃにされている姿に
クスクスと笑えてしまう。

「笑っていないで、助けろ」

「うっ…キャハッ‼️」

「いててっ…こら。引っ張るな!?」

「フフッ…ダメよ。仁」

私は、2人のところに行くのだった。


完結。

を持った九尾の妖狐だ。

その目は、恐ろしいほど美しいけど
何だか悲しそう。

私は、知っている。

あなたは、本当は、
誰よりも人間が好きなこと。

寂しがり屋で、
人間だった母に恋しがっていること。

冷たい言葉を吐いても
本音を隠していること。

私は、人間で
あなたと対立する月ノ宮一族の者だけど

そばに居て抱き締めてあげたい。

人間を愛することを教えてあげたい。

今宵は、月夜の恋物語。

あなたに甘いキスを届けたい。

< 350 / 351 >

この作品をシェア

pagetop