もののけ会社と甘いキス。
怖くてビクッと肩を震わせた。
「も、申し訳ありませんでした」
私は、必死に頭を下げた。
ひぃぃっ……やっぱり怖い。
どこが優しいの?と思うぐらいに不機嫌だった。
「とにかく座れ」
「は、はい。失礼します」
私は、慌てて席に座った。
座る際に店員さんに椅子を引いてもらう。
うん?
席に着くと社長の手元を見た。
すると明らかにワインを飲んだ跡があった。
私が来る間に飲んだのだろう。
「じゃあ、料理を運んでくれ」
「かしこまりました」
店員さんが頭を下げると行ってしまった。