もののけ会社と甘いキス。

えっ……?

何で……何か遭ったって分かったの?

「大丈夫よ。お母さん。
私は、怪我はしていないわ」

『そう……それなら良かったのだけど』

ホッとした様子だった。

本当に何かあったと思い心配をしてくれたんだ。
申し訳ない気持ちになった。

「あのね……お母さん。
お母さんの実家……月ノ宮神社のことで
聞きたいのだけど。
あそこって妖怪専門の陰陽師の家系って本当なの?」

私は、恐る恐る尋ねてみた。

すると母は、急に黙り出した。

『あなた……それ。誰から聞いたの?
やっぱり何かあったのね?』

ギクッ!!

母に勘づかれてしまった。

「あ、あの……ちょっと妖怪と接触しちゃって。
あ、でも大丈夫だったのよ。怪我もしていないし。
ただ私が月ノ宮一族の子孫だとか、巫女だと
言われて……その……気になっちゃって」

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