かりそめ婚!?~俺様御曹司の溺愛が止まりません
「……そりゃあ、恥ずかしい格好で颯志くんの隣を歩くわけにはいかないですし……」

もじもじと答えると、颯志くんがプッと吹き出して肩を震わせたから、私は慌てた。

「どこか変ですか?」

おかしいな、ちゃんとファッション誌の通りにコーディネートしたのに。背伸びしすぎて似合わなかっただろうか?

おろおろと自分の服を眺めていると、颯志くんは視線を柔らかくして、懐かしそうに頬を綻ばせた。

「いや。昔から変わんないなぁと思ってさ。そういう、ませたところとか」

「ませた……?」

顔には出さないように気をつけたものの、心の中ではガーンとショックを受けていた。

ませて見えるんだ……やっぱり童顔で背もそれほど高くない私に三十代ファッションは無理だったってこと?

ポーカーフェイスのつもりだったのに、思いっきり伝わってしまったようで、颯志くんは口元に手を当ててクスクスと笑う。
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