かりそめ婚!?~俺様御曹司の溺愛が止まりません
「それにしても、ずいぶん大人びているな。二十代前半の女の子って、こんな感じだったっけ? ……このネックレス、普段からつけているのか?」

不意に近づいてきた颯志くんが、私の首筋に手を伸ばし、ネックレスをつまみ上げた。

予期せず鎖骨に触れられて、心臓が口から飛び出そうになる。

彼は全然気にする様子もなく、私のネックレスのペンダントトップについているダイヤが四つ並んだ小さなチャームをまじまじと眺めている。このブランド特有のデザインだ。

さすがに私の持ちものというには高価すぎて違和感があるだろうか。母が特別な日につけるようなネックレスだから。

「こ、これは……母から借りたもので……」

素直に答えると、颯志くんは「ふーん」と頷いてネックレスをそっと首筋に下ろした。

「つまり、俺とのデートに気合いを入れておめかししてきてくれたわけだ」

その通りなんだけれど、そうあらたまって言われると恥ずかしくて、思わず頬が真っ赤に染まってしまう。

しかも、今、デートって言ってくれた? これはデートだと思っていいの?
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