かりそめ婚!?~俺様御曹司の溺愛が止まりません
「……瑠莉ちゃん。ごめん」

頭に血が上っていた沙之くんも、一瞬で冷静に戻ったみたいだ。ぽつりと呟いてうなだれる。

「しかし、これは……まいったな」

目の前にある裂けたドレスを眺めながら、さすがに普段は冷静な颯志くんも困惑を隠しきれない。

そこへ――。

「そろそろ、ご準備の時間です。入ってもよろしいですか?」

着つけとヘアメイクを担当するスタッフがやってきて、控室のドアをノックした。

三人で顔を見合わせた後、入り口から一番近かった沙之くんがドアを開けてくれた。

スタッフは部屋に入るなり、目の前の惨状に絶句する。

「こ、これは……」

その後、すぐに数人のスタッフが駆けつけてきて、あっという間にドレスの周りに人だかりができた。

誰もが一様に破れた箇所を見つめながら難しい顔をする。
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