かりそめ婚!?~俺様御曹司の溺愛が止まりません
小さい頃は、面倒見のいい彼によくかまってもらったものだ。

私が四歳のとき、もうすでに彼は十歳だったから、向こうからしてみたら一緒に遊ぶというよりはお守りをしていた感じだろう。

颯志くんが男兄弟だったせいか、彼のお父さまは女の子である私をとてもかわいがってくださって、よく家族ぐるみで家に招かれてはもてなしてもらった。

私の面倒を見るのは颯志くんの仕事で、私は彼の後を引っついてまわっては、一緒にお屋敷を探検したり、お庭でボール遊びをしてもらったり、絵本を読んでもらったり、大きくなってからは勉強を見てもらったり――その関係は私が中学生になるくらいまで続いていた。

格好よくて、頭もよくて、頼もしい颯志お兄ちゃん。たぶん物心つく前から私は『颯志くんのお嫁さんになる!』と宣言していたはずだ。

周囲も、当の颯志くん本人も、子どもの戯言と思っていただろう。

けれど、いくつになってもその気持ちは変わらなかった。
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