かりそめ婚!?~俺様御曹司の溺愛が止まりません
複雑な気持ちで目を伏せていると、「瑠莉」不意に私の名前を呼んだ颯志くんがニッコリと笑顔を浮かべた。

「この後、一緒に買い物でも行こうか」

「えっ? は、はい……ぜひ……」

「場所は……俺に選ばせてもらえるか?」

そう言ってなにかを企むように口の端を跳ね上げる。

どこへ連れていってもらえるのだろう、彼のような人が普段どこへ買いものに行くのか、全然想像がつかない。

食事を終えた私たちは、当然のようにお店を出たけれど、彼がお会計をしている素振りは見られなかった。

私がお手洗いに行っている間に済ませてしまったのかもしれないし、顔が利くと言っていたくらいだから、支払いの手はずくらい整っているのかもしれない。

「お食事、美味しかったです」

戻った車の中でお財布を出そうとしたけれど、「瑠莉に払わせるわけないだろ」と言って笑われてしまった。
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