マイ・ディア・タイガー
しかしそれからというもの、医者に絶対安静と言われ部活を休んだその後の3日間、何故か毎日虎頭先輩と帰る事になった。
1日目は、校門に虎頭先輩が立っていた。「お疲れ様です…」とそっとその横を通り過ぎようとしたところを、背負うタイプの通学鞄を思いっきり後ろに引っ張られた。
「ひっ」と怯え驚く私に、先輩は眉を寄せながら「どーせ今日も歩きだろ。乗れ」と言い、強引に鞄を奪われた。
断ろうとして「あの」や「でも」などと切り出そうとすると、ギロリと鋭い目で睨まれた。
なのでそれ以上私は何も言えず、先輩のわかり辛い優しさに甘える事にした。ご丁寧に自転車の荷台にはクッションが付いていた。
2日目も、校門に先輩が立っていて、私が断ろうとするところから始まって、先輩に睨まれて何も言えなくなり、送ってもらう。
3日目も以下略。
何度も言うが虎頭先輩は非常に目立つ人で、噂にもなりやすい。
下校時刻なので数人の生徒には目撃をされていたのだが、引退した3年生以外はほとんど部活中だったのと、私がめちゃくちゃ顔を伏せていたのもあってか噂になったり怖い女子の先輩に呼び出される事はなかった。