恋は、秘密主義につき。
空いている片手でくい、と顎を持ち上げられ、口移しじゃないキスが不意に繋がる。
そのまま羽根布団の上にまた二人で倒れ込んで。

佐瀬さんは。黙って『答え』を私の躰中に埋め込んでいく。

熱ごと灼きつけていく。

それならもっと。細胞まで侵して。

貴方と同じ水の中で生きていけるように。

「・・・ッ・・・、ネガイ、も、っと・・・ッッ・・・!」



健やかなる時も病める時も。死がふたりを別つ時も、貴方のそばにいられるように。
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