恋は、秘密主義につき。
『幼馴染み』と『プロポーズ』が二つ並びのままだということに更に惑い、思考回路が右往左往して。
よほど困り果てた顔でもしていたのか、「ごめん」と柔らかなトーンで続いた。
「振り向かせられなかったら会わないって言ったのは俺なのに、都合いいことばっかりだよな」
「兄さまは、なんて・・・?」
「兄として妹の友人が増えるのは嬉しいって、言ってもらったよ。プロポーズは保科さんが預かってくれた。必要なければ処分してかまわないって頼んだし、レイちゃんは気にしなくていいから」
プロポーズを処分。・・・って。
思わず目を丸くすれば、頭をぽんぽんと撫でられ、淡く澄んだ微笑みが浮かぶ。
「たぶん出向は9月いっぱいまでだけど、これまで通りランチを一緒にしたり、出向が終わっても、有沢さんも誘って3人でどこかに遊びに行けたらって思ってる。ラインも電話も、したい時には遠慮なくするよ。佐々木君に倣ってね」
「・・・私も、大切な幼馴染みに二度と会えなくなってしまったら寂しいです」
胸を詰まらせながら、やっとそう小さく笑い返すのが精一杯。
よほど困り果てた顔でもしていたのか、「ごめん」と柔らかなトーンで続いた。
「振り向かせられなかったら会わないって言ったのは俺なのに、都合いいことばっかりだよな」
「兄さまは、なんて・・・?」
「兄として妹の友人が増えるのは嬉しいって、言ってもらったよ。プロポーズは保科さんが預かってくれた。必要なければ処分してかまわないって頼んだし、レイちゃんは気にしなくていいから」
プロポーズを処分。・・・って。
思わず目を丸くすれば、頭をぽんぽんと撫でられ、淡く澄んだ微笑みが浮かぶ。
「たぶん出向は9月いっぱいまでだけど、これまで通りランチを一緒にしたり、出向が終わっても、有沢さんも誘って3人でどこかに遊びに行けたらって思ってる。ラインも電話も、したい時には遠慮なくするよ。佐々木君に倣ってね」
「・・・私も、大切な幼馴染みに二度と会えなくなってしまったら寂しいです」
胸を詰まらせながら、やっとそう小さく笑い返すのが精一杯。