大好き、だからずっと一緒にいたい·····
『綾姉さ、まだあのこと気にしてるの?』

紗弓が、真顔で聞いた。

『あのこと…って…』

本当はわかってたけど、はぐらかした。

『ほら、綾姉の前の彼氏の…』

『いいの、いいの、大丈夫、そんなの全然気にしてないから』

私は、被せるように、全力でその話をさえぎった。

私の中で完全に封印したんだから、そのことは。

『そうなの?でも、あのあたりから綾姉、元気なくなったから』

そうかな…

紗弓の心配は有難かったけど、そこには二度と触れたくなかったんだ…

『とにかく綾姉はさ、ちゃんとすれば可愛いんだから、ちょっとは佐竹さんに振り向いてもらえるように頑張った方がいいよ、もったいないよ、絶対』

『ありがとう、紗弓。私、今のままでも十分幸せだから。心配しないで』

可愛いくなんか…ないよ。

私は、紗弓がいて、佐竹さんがいて…好きな仕事が出来て…それで十分だって…

毎日そう思おうとしてる。

でも、もし、本当に幸せか?って聞かれたら…

私、ちゃんと答えられないだろう…

バレないように、私は小さくため息をついた。
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