大好き、だからずっと一緒にいたい·····
『えー!』

心の中の声が思わず飛び出してしまった。

『嫌なの?』

悠介君は、私に顔を近づけながら、優しく言った。

『い、嫌とかじゃなくて、約束あるならそっちに行った方が…』

そう言うと、悠介君はまたスネたように見えた。

『…何?俺とは食事したくないって言うの?』

『だからそういうわけじゃなくて』

私の言葉をちゃんと聞かないまま、悠介君は、私の手を握って、どこかに引っ張って行った。

強引過ぎる。

私なんかといても楽しくないのに。

『こっち、すごくいい店がある』

まだ手はつないだまま…

強引だって思いながら、着いていっちゃってる自分もいた。

でも、周りは、悠介君だって気づいてないのかな。

最近は、よくテレビにも出てる俳優さんだよ、スキャンダルは絶対ダメなのに…

悠介君は、自分の立場わかってるのかな…

どうしてそんなに強引なの?

ほかの女の子にも…

誰にでもそうするのかな…?

よく考えたら、私、悠介君のこと、何も知らないんだ…
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