初恋告白文(完)



入学式当日の教室内、Aは新入生の誰よりも焦っている様子でした。



よく口が動く人だ。



それがAに対する第一印象です。



Aはおそらく学内一努力家で、勉強熱心な人だったと思います。



常に多くの仕事を背負って走り回っていました。



そんなAを見て、私が話しかけるのをためらうようになったのは、高校二年生の時。



忙しいのに声をかけると嫌われてしまうかもしれないから、というのが理由でした。
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